銀座のど真ん中で男と一戦交えた話
それは合コンで出会った同い年の男性。
背が高めだけどひょろくて坊主で、例えるなら豆もやしみたいな人でした。
花金の銀座で何度目かの飲み。この人とはないかな〜と店を出たところで事件は起きました。
なんか、手ぇ見られてるな…繋がれる?と不穏な空気を感じ、すかさず手をポケットに入れディーフェンス!ディーフェンス!
駅まで向かう最中、豆もやしが沈黙を破ります。
「俺がなでし子ちゃんの事好きって言ったら、何か変わる?」
なんかずるい言い方だなー。好きとは断定しないんか〜と思いつつ、
私「どうかな〜。またねっ!」
と帰ろうとすると、豆もやしのターン。
「もっと一緒にいたい。帰らないで。」
いや…帰りたい。
「私明日も仕事だから(嘘)ごめんね!また今度!」
そのまま地下鉄に降りようとすると豆が暴挙に。
「行かないで!今日はどうしても一緒にいたい!!」
とのたまうのです。
↑腰をガッツリホールド
念のためもう一度おさらいしておきます。
ここ、銀座のど真ん中です。
大人の街、銀座。オシャレの街、銀座。
ラグビーのタックルポーズをキープし続ける豆もやし。
いやーーー!!めっちゃ帰りてぇ!!!
都会のど真ん中でなぜこんな辱しめに?!!
その姿はまるで伝説の生き物ケンタウロスのよう。
↑その時の私の表情まで忠実に再現されすぎている。
私が人で、豆が馬のボディ役な。
ケンタウロスって実在したんだ!!じゃなくて、銀座に伝説の生き物を降臨させてる場合じゃありません。私は説得に出ることにしました。
「ごめんね、私明日仕事だしもう終電まで時間がないから、また今度にしよ」
「今度って本当にある?いつなの?今日一緒に居たい!」
「わかった!ココ寒いから改札前で話そ❤️」
「改札行ったら帰っちゃうでしょ!」←ばれてる
こんな押し問答が続き、私は説得を諦め、強行突破することに決めました。
豆もやしにかまされたこのラグビータックル。受けて立つ!
このまま地下の改札前(インゴール)まで引きずり込み、トライする!!!
五郎丸さん、見ていて私の勇姿!!
腰を掴まれたまま、私はありったけの力で男を引きずりました。
大人の街のど真ん中で男を引きずる私は非常に滑稽だったことでしょう。
知り合いがいるかもしれないことも懸念し、下を向きながら引きずることも忘れませんでした。
↑こんなん
結果相手がもやしなことが功を奏し、なんとかエスカレータまで持ち込むことに成功。
腰を掴み、掴まれのポーズのままエスカレータで下に連れられる二人。シュール。
しかしゴールはもうすぐ!!!
そして改札に!トライ!!!!
やった!やったよ!陸上部で鍛えた足腰がここで活きるとは。
ありがとう顧問の中村先生!!
そして改札に入るや否や
「じゃ!」
と逃げるように帰ったのでした。
世の女性の皆さんもいつ来るかわからない非常事態のために足腰を鍛えておくことをオススメします。